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八九年の冷戦の終結とともに、米国経済を支えてきた軍需産業をベースとするハイテク産業に深刻な不況が訪れることになった。
冷戦の終結による軍需ハイテク構造不況と、それと同時にはじまったダウンサイジング不況である。八九年にはじまった深刻なハイテク不況対策として、ソーシャルインフラストラクチャーとして、インターネット社会の実現をハイテク産業政策として掲げるクリントン・ゴア政権が誕生した。
クリントン政権の登場は、いわばハイテク不況の賜である。大恐慌のときの不況対策はTVAや、ゴールデンブリッジ建設でよかったが、二十一世紀を目前に控える今世紀最後の本格的不況の対策は、二十一世紀のリーディングインダストリーをつくり出すものでなくてはならない。
クリントン政権の掲げるハイテク不況対策としてのHPCCプログラムは、研究用データハイウェイ、NSFNETに置き換わる次世代のデータハイウェイをアメリカ全土に張りめぐらせ、ネットワークビジネスが上で花開くことによって深刻なハイテク不況を乗り切ろうとするものである。ゴア副大統領は二○○○年までに全米の学校、書館、病院、診療所を情報ネットワークでつなぎ、教育や医療の向上に役立てることを政策目標に掲げている。
すでに米国では通信と放送の垣根が取り払われて、高度情報化社会へ向けて、さまざまな情報企業の動きが活発化しはじめている。九四年以降、米国経済はOTC(店頭登録企業)を中心に、情報家電市場は急速に立ち上がりを見せることになる。
日本では、もし仮に、ハイテク不況が長引くのなら、対策として情報家電を中心とするハイテク市場の立ち上げのための財政支援が課題になるだろう。場合は、日本政府は情報家電市場を立ち上がらせるために、米国政府のNII構想を上回る財政投融資を新社会資本整備として、インターネット整備に注ぎ込むことになるだろう。
また一方、仮に日本の景気が回復するとしたら、いまのところ、どう考えても世界市場に連結した情報家電市場の立ち上がり以外には考えられない。いずれのケースにせよ、インターネット整備は日本の家電産業不況克服を背景に、巨額の投資をともなって推進されることが運命付けられている。
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